◆暑さから守り、寒さから逃れる
車中泊にせよ長期のキャンプ生活にせよ、車内でくつろぎたいときやぐっすり眠りたいとき、暑さ・寒さのおかげで難儀をするのは、キャンピングカーや車中泊カーでの楽しさを台無しにしてしまいます。 キャンピングカーが、普通車と圧倒的に異なるのは、快適な就寝を得るために可能なかぎりの設備をもっている、ということです。そのひとつが、床下・ボディ・天井に貼りわたされた断熱材。しかし、住宅ではありませんから重たい断熱材を敷き詰めてしまうと、車両重量を大きく増やしてしまい、燃費にも響いてきます。この断熱処理の良し悪しが、キャンピングカーでの過ごしやすさを左右するのです。 軽量でありながらも、断熱効果にすぐれた素材を隙間にブレのないよう緻密に貼りこんでいます。断熱材を貼れないタイヤハウス上部などの箇所には分厚い断熱塗装を施し対応しています。この辺りはビルダーのお客様に対する姿勢、自社製品をもっともアピールするべきところではないでょうか。
「断熱対策でもっとも重要なことは、絶対に隙間をつくらないこと」
1、車体内側の金属面にセラミック断熱塗装を三重にほどこして隙間を埋め尽くします。
2、車重が増えないように、断熱材は軽量で高性能のものを使用します。
3、断熱材をつなぎ合わせる箇所は隙間ができないように念入りに重ね張りします。
4、重ね張りで密閉するのは、カビや結露を防ぐためにも重要な施工だからです。
セラミック断熱塗料を塗布した直後のようすです。天井やサイドに塗装された白い部分はすべて断熱塗装です。隙間なく三重に噴き付けるセラミック塗装は効果絶大です。
断熱塗装の上に断熱材を隙間無くていねいに貼りこんでいきます。こうすることで、カビや結露の防止や防音対策にもなります。タイヤハウスの上にも断熱塗装を施します。
床断熱への対応
壁や天井以外にも床からの外気流入を防ぐために、一から断熱加工を施します。見えないところも抜かりなく作業していただいてます。キャンピングカーを購入する際は、本当注文住宅と同じような感覚だと思いますので、作業工程を知りたいなら、ビルダーへ連絡して実際どのような工程で作業が行われてるのか確認してみるのも良いと思います。
実際、ケイワークスで購入した時、何度かにわたり進捗状況を写真で送っていただきました。待っている間もこのワクワクした感じを味わえるのはいい気分でした。
床断熱の全車装備に合わせて導入される断熱材を敷き詰めている様子
Kworksがベース車に選ぶHIACE
アルファードのような乗用車仕様の車に対して、HIACEのような商用車仕様の車は、断熱や防音への対策が十分でないのが実情です。ハイエースのキャンピングカー仕様では、HIACEのなかでもグレードが高く、防音対策がある程度なされたスーパーGLもしくはワゴンGLをベース車に設定し、ここにさらに断熱・防音対策を施すことで、一般的な普通車以上の断熱・防音効果を生み出す工夫をされています。
Kworksでは、内装のトリム(内張りの化粧板)に関しては、自社施工するよりも純正仕様をそのまま利用しています。キャンピングカー・ビルダーのなかには、自社製作したトリムを装着する例もありますが、身体に害のあるボンド系の接着剤を多く使ったり、仕上がりが悪かったり、さらには材質が貧弱である場合もあるらしいです。見えない箇所なだけにビルダーを信じるしかありませんが、決して安い買い物ではないので進捗状況を提供してくれるビルダーは安心感が違います。ちなみにKworksでは、安心して末永く乗っていただけるように、経年劣化のほとんどないトリムをしっかり使った「スーパーGL」と「ワゴンGL」をベース車に選択しているとおっしゃってました。
豆知識ですが、既製品の内装材はおよそ5年以上経過しますと色が褪せたり、なかのウレタンが劣化するなどして脆くなります。とくに車両の価格が安い「デラックス」タイプをベースにしたキャンピングカーの内装材には、まず既製品が使用されていますので注意が必要らしいです。※既製品ではなく自社オリジナルの断熱・防音加工をしているビルダーさんがいらっしゃったらすいません。
購入後、何度か内張を剥し配線をいじったことがありますが、内張の内側も配線をしっかり束ねてあり、カスタムがしやすかったです。アフターの事をしっかり考えて作業されていることが感じられました。非常に信頼できるキャンピングカービルダーです。